舶匝(はくそう online_checker) on GETTR : #小説 「 #天皇制最期の日 」 (31 議員インターンMの場合(二投目)。) 議員先生は、ある教授の名(所属ゼミの教官)を挙げて、 「至急、連絡取りたい。取り次いでくれ。」 と指示。 一方、細い腕が...
#小説 「 #天皇制最期の日 」 (31 議員インターンMの場合(二投目)。) 議員先生は、ある教授の名(所属ゼミの教官)を挙げて、 「至急、連絡取りたい。取り次いでくれ。」 と指示。 一方、細い腕が、無言でビンを催促。 へぇ、ギリシャ産の塩かー……ではなく、電話電話。事務所の端末で電話を掛けようとした瞬間。 議員先生は更に、声を張り上げた。 「ここから直に連絡入れては、何かと都合悪い! 私用の端末を使え。詳しい用件は……とにかくこっちに来い!」 しかし、細い腕が、殺気立っている。 ピンク色の塩、初めて見たかも。 渡すのは惜しい。 「頼むから、こっち来て、さっさと取り次いでくれ!」 一方、有刺鉄線のように攻撃的な、細い腕にビンを渡した……つもりだった。ビンの割れる音から逃れるように、端末片手に議員のデスクに駆け寄った。 議員先生は、紙ナプキンに文字を書き付け、書いたばかりのを見せた。 『盗聴対策。あの先生と適当な理由で連絡して、辻褄合わせろ。通信があった、という記録さえあれば十分だ。  この紙、必ず溶かせ。』 なので、紙ナプキンを口に入れ、飲み込んだ。 得体の知れないこくらマーガリンパンよりは、ずっとマシ。 議員先生は、笑いをこらえていた。 「実に秘書団に相応しい……寝坊も昨日の昼に、同じことやってたぞ。」 冗談だろ?あんなのと同列なのか。 「まあ、とにかく連絡、取ってくれ。」 しかし、指示には服従。 背筋を整え、一礼。 自席に戻ろうと、振り返ると、政策秘書がいた。 政策秘書が頭を下げた。 「先生っ、申し訳ありません。」 議員先生は、 「やっと気付いたか。」 政策秘書は頭を下げたまま、続けた。 (続く。誤った理由が登場します。) 画像は、ビンの写真。次回のヒント。
#小説 「 #天皇制最期の日 」
(31 議員インターンMの場合(二投目)。)
議員先生は、ある教授の名(所属ゼミの教官)を挙げて、
「至急、連絡取りたい。取り次いでくれ。」
と指示。
一方、細い腕が、無言でビンを催促。
へぇ、ギリシャ産の塩かー……ではなく、電話電話。事務所の端末で電話を掛けようとした瞬間。
議員先生は更に、声を張り上げた。
「ここから直に連絡入れては、何かと都合悪い!
私用の端末を使え。詳しい用件は……とにかくこっちに来い!」
しかし、細い腕が、殺気立っている。
ピンク色の塩、初めて見たかも。
渡すのは惜しい。
「頼むから、こっち来て、さっさと取り次いでくれ!」
一方、有刺鉄線のように攻撃的な、細い腕にビンを渡した……つもりだった。ビンの割れる音から逃れるように、端末片手に議員のデスクに駆け寄った。
議員先生は、紙ナプキンに文字を書き付け、書いたばかりのを見せた。
『盗聴対策。あの先生と適当な理由で連絡して、辻褄合わせろ。通信があった、という記録さえあれば十分だ。
 この紙、必ず溶かせ。』
なので、紙ナプキンを口に入れ、飲み込んだ。
得体の知れないこくらマーガリンパンよりは、ずっとマシ。
議員先生は、笑いをこらえていた。
「実に秘書団に相応しい……寝坊も昨日の昼に、同じことやってたぞ。」
冗談だろ?あんなのと同列なのか。
「まあ、とにかく連絡、取ってくれ。」
しかし、指示には服従。
背筋を整え、一礼。
自席に戻ろうと、振り返ると、政策秘書がいた。
政策秘書が頭を下げた。
「先生っ、申し訳ありません。」
議員先生は、
「やっと気付いたか。」
政策秘書は頭を下げたまま、続けた。
 
(続く。誤った理由が登場します。) 

画像は、ビンの写真。次回のヒント。