舶匝(はくそう online_checker) on GETTR : #小説 「 #天皇制最期の日 」 (28 K 最高経営責任者(CEO)の場合(No.4) ついでに、取締役Lの場合(前)) 大きい姉に改めて説明する。 そして、皇居再開発プロジェクトの胴元(at丸の内)に行くように、...
#小説 「 #天皇制最期の日 」 (28 K 最高経営責任者(CEO)の場合(No.4) ついでに、取締役Lの場合(前)) 大きい姉に改めて説明する。 そして、皇居再開発プロジェクトの胴元(at丸の内)に行くように、伝えた。 「あの若手ミラーボール僧籍持ち、だね。分かった。」 電話は切れた。 そういえば昨年、臨時秘書として大きい姉を連れて行ったとき、あの好青年を随分と気に入っていたなぁ。 さてと。 あの会社さんの電話に答える。 「今、そっちに運び屋を向かわせた。後は頼んだ。 特徴? 特徴は、178cm、ピンクのロングヘア……失礼なっ。娘だっ。」 電話を切った。 溜息一つ。 こんな調子で、江戸城大奥跡の高級賃貸マンション、実現するのか? 同時刻。 K最高経営責任者(CEO)の右腕、取締役Lは、怒号飛び交う都内大病院ERにいた。その廊下にいた。Lの右手は包帯漬け。 ドクターがLに携帯端末(A4サイズ)の画面を見せる。画面には、手のX線写真。 「骨にヒビが入っています。ですけど、弾は抜けています。」 手のX線写真、しかし、素人目には只の白黒写真。 首をかしげるLに構うことなく、ドクターは端末を自身の胸元に寄せ、操作しながらゆっくりまくし立てる。 「ですので、一日程、一般病棟で様子を見て、問題なければ退院できます。後日……」 ドクターは気付いた。 「八幡西区にお住まいなのですね。それならば、医療秘書に紹介状を書かせて、退院の際にお渡します。」 ドクターはLにくぎを刺した。 「一週間は右手、使わないでください。ヒビが骨折になって、治りが遅くなるので。」 Lは、思い浮かんだ疑問を時差ゼロ秒でドクターに投げる。 「手慣れてますね。東京、銃で撃たれる人、多いんですか。」 「北九州で何度か。」 Lは納得し、しかし、新たな疑問。 (つづく)
#小説 「 #天皇制最期の日 」
(28 K 最高経営責任者(CEO)の場合(No.4) ついでに、取締役Lの場合(前))
大きい姉に改めて説明する。
そして、皇居再開発プロジェクトの胴元(at丸の内)に行くように、伝えた。
「あの若手ミラーボール僧籍持ち、だね。分かった。」
電話は切れた。
そういえば昨年、臨時秘書として大きい姉を連れて行ったとき、あの好青年を随分と気に入っていたなぁ。
さてと。
あの会社さんの電話に答える。
「今、そっちに運び屋を向かわせた。後は頼んだ。
特徴?
特徴は、178cm、ピンクのロングヘア……失礼なっ。娘だっ。」
電話を切った。
溜息一つ。
こんな調子で、江戸城大奥跡の高級賃貸マンション、実現するのか?

同時刻。
K最高経営責任者(CEO)の右腕、取締役Lは、怒号飛び交う都内大病院ERにいた。その廊下にいた。Lの右手は包帯漬け。
ドクターがLに携帯端末(A4サイズ)の画面を見せる。画面には、手のX線写真。
「骨にヒビが入っています。ですけど、弾は抜けています。」
手のX線写真、しかし、素人目には只の白黒写真。
首をかしげるLに構うことなく、ドクターは端末を自身の胸元に寄せ、操作しながらゆっくりまくし立てる。
「ですので、一日程、一般病棟で様子を見て、問題なければ退院できます。後日……」
ドクターは気付いた。
「八幡西区にお住まいなのですね。それならば、医療秘書に紹介状を書かせて、退院の際にお渡します。」
ドクターはLにくぎを刺した。
「一週間は右手、使わないでください。ヒビが骨折になって、治りが遅くなるので。」
Lは、思い浮かんだ疑問を時差ゼロ秒でドクターに投げる。
「手慣れてますね。東京、銃で撃たれる人、多いんですか。」
「北九州で何度か。」
Lは納得し、しかし、新たな疑問。
(つづく)