舶匝(はくそう online_checker) on GETTR : #小説 「 #天皇制最期の日 」
(24 若手刑事J の場合(三))
先輩は即座に、客人を羽交い絞め。床に押し倒した。
その間に、窓へ駆け寄り、窓を閉めた。
窓の外を見ると、向かいのビル屋上で、作業...
#小説 「 #天皇制最期の日 」
(24 若手刑事J の場合(三))
先輩は即座に、客人を羽交い絞め。床に押し倒した。
その間に、窓へ駆け寄り、窓を閉めた。
窓の外を見ると、向かいのビル屋上で、作業服が逆立ちしている。
伝わった証。
先輩は客人から離れ、その足元に立つ。そのつま先は、客人の指先に食い込んでいる
客人は、床に突っ伏したまま動かない。
先輩に促されて、客人の肩を踵で全力で踏みつけ、怒鳴る。
「身投げするなら、諸々のことが終わってからにして下さい!」
先輩は口を開いた。
「今、あなたの家を捜索させています。勿論、無令状で。
我々は……実は、刑事部ではない、ので。」
先輩が畳み掛ける。
「もし、勝手な真似をするならば、薬物密売とあの町屋の詐取で、突き出すだけです。ご友人たちもろとも。
必要な証拠は、全て押さえています。」
客人はまるで、屍のように動かない。
先輩が問う。
「黙って、我々に従うか。
それとも、ご友人たちのご友人たちからの、報復を受けるか。
どちらが宜しいですか。」
客人から、細い声。
「……従います。」
客人の肩から、踵を外す。
先輩は、つま先指先から外す。
「ならば――」
と客人の身体を掴み、ダイニングテーブルに叩き乗せ、手錠を客人の手足に掛ける。
先輩(今も遊び人)が、客人へのルーティンワークを始める。
ここでは、電子端末の類は一切、使えない。
使われては、困るから。
#京都 #皇位継承