舶匝(はくそう online_checker) on GETTR : #小説 「 #天皇制最期の日 」
(20 I の場合(破)。)
男は、椅子から見える風景に、
「全部、手に届く場所にある。」
と。流石の観察力。
端末から法人印まで、業務に必要なものは全部、...
#小説 「 #天皇制最期の日 」
(20 I の場合(破)。)
男は、椅子から見える風景に、
「全部、手に届く場所にある。」
と。流石の観察力。
端末から法人印まで、業務に必要なものは全部、揃ってます。
「効率化が、うちらのモットーですからねー。」
男は真正面にある壁掛けモニターを指さした。
「息抜き用ですか」
「農園内の様子を確認するためでーすよ。八百五十台の監視カメラで、確認できまーすよ。見てみますか」
「是非とも」
「ミズAI、テレビつけてー。」
壁掛けモニターの電源が入った。
しかし、モニターは公共放送を映した。
ミズAIは「地域に関係するニュースです」と。
そのニュースを見た男、椅子から飛び跳ねた。
「あの議員、くたばった!」
地元選出のあの議員が、東京のホテルで起きた爆発に巻き込まれて、即死。
ハレルヤ!
歌いたくなる気持ちを押さえ、プロジェクトの企画者として、男に一言。
「これで山、削り放題!」
「でも、問題起きませんか。あの下種が消えても、所有者たちが――」
「削っても、所有者にはバレないよー。所有してることすら、知らないからねー。」
モニターはいつの間にか、天皇危篤のニュースに変わっていた
どうでもいいニュース。
「ミズAI、農場の映像に変えてー。」
見慣れた映像に戻った。
ロボットたちがいつも通り、作業してる。
人間も交じっているけど。
まぁ、実質ロボット。
男は提案する。
(続く)
#天皇 #危篤