舶匝(はくそう online_checker) on GETTR : #小説 「 #天皇制最期の日 」
(13 F議員の場合(4th) )
臨時収入に浮かれる寝坊を、猛然と手招き。
が、Continental Breakfastに悪いことが起きそうな気がした。
だから...
#小説 「 #天皇制最期の日 」
(13 F議員の場合(4th) )
臨時収入に浮かれる寝坊を、猛然と手招き。
が、Continental Breakfastに悪いことが起きそうな気がした。
だから……手りゅう弾は、見てない。見たこともないそう決めた。
寝坊は、臨時収入を赤福袋に突っ込み、あの程度の金額にすらご陽気せさる程度の安月給を支払う雇い主(賃上げ断固拒否だ)に近付いてきた。
ご機嫌な寝坊に尋ねた。
「その顔、どうした?」
顔にアザ二つ。象の如き存在感。Continental Breakfastは一顧だにしていなかったが。
寝坊のご機嫌モード終了。
「リニアから下りたら、小銃背負った奴に、訊かれたんですよ。『神宮の書簡、持ってるいるか』って。」
寝坊は赤福を指さした。
「だから、露骨に怪しまれて、しつこくて、もみあいになって、これです。」
寝坊は、頬を指さした。
「で、殴られっぱなし……な訳ないよな。」
「もちろん。色々と、かっさらいましたよ。」
寝坊は、ガサゴソと袋の中を漁り始めた。
「そのせいで、赤福袋の中身、ぐっちゃぐちゃ。」
「あの五十鈴川風の形は、保ってないだろうな。」
「食べちゃえば一緒ですって。」
一理あり。内と外を入れ替えれば、安永餅と大差ない……なのか?
「あっ、出てきた……小銃の予備マガジン、身分証、……」
おいおい、ヤバい物を出し始めたぞ。
そもそも、それは身分証ではない。
警察手帳だっ。
「拳銃。
これ、三発撃ったんで、残りは……まっいいか、あと、あと――」
けん銃発射罪という犯罪があることすら、知らんのかっ!
「あと、手りゅう弾……あれ、どこにあるのかな。落っことしたか?」
嫌な予感がした。
遠くから、爆発音が聞こえた。
「もう、探さなくていい。」
(つづく)
#皇位継承