舶匝(はくそう online_checker) on GETTR : #小説 「 #天皇制最期の日 」
(12 F議員の場合(3rd) )
右隣の「シリアルに豆乳」が、紙ナプキンを匙の傍に置いた。
何か書いてある。
「神宮より使者来たる。PMC 護衛す」
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#小説 「 #天皇制最期の日 」
(12 F議員の場合(3rd) )
右隣の「シリアルに豆乳」が、紙ナプキンを匙の傍に置いた。
何か書いてある。
「神宮より使者来たる。PMC 護衛す」
American Breakfastによる手書き。あの官庁の看板と同じ達筆。
その上に、ジャムだらけ皿を置いた。
「シリアルに豆乳」の顔が青くなった。
知ったことでない。
また、誰がが入ってきたようだ。
寝坊だ。
いや、今日は珍しく、少し遅れただけか。
どうして、こんな奴を雇ってしまったのか。
寝坊の両頬に、青アザ。しかも、出来立てだな。
寝坊はいつも通り、息を切らしながら
「品川駅、大変な事になってて……あっ、おはようございます。」
と一礼。。
こいつ、お辞儀だけは一人前なんだよなぁ。
ん? 今、何といった?挨拶の前。
「赤福は死守しました。」
そっちは、後回しだ!
赤福の一声に、Continental Breakfastが嬌声。
「あらー、久しく食べてなかつたから、欲しいと思っていたところ。
全部、買わせて」
それは、困る。なので、
「一つ、一万円。」と、止めに入った。
Continental Breakfastはニコニコ、一万円を寝坊に振って見せる。
あー、このブルジョアがっ!
しかし、寝坊は
「毎度ご注文ありがとうございます」
と一礼。Continental Breakfastの元に駆け寄り、恭しく赤福一つを差し出す。
Continental Breakfastの顔は、初入閣のときより、輝いている。
それで、いいのか?
ん?
その赤福、底に何かぶら下がってるぞ。
Continental Breakfastは、
「朝から赤福、何て良い日なのでしょう」
などとご陽気に立ち去った。
……手りゅう弾が、ぶら下がっていたよな。
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