舶匝(はくそう online_checker) on GETTR : #小説 「 #天皇制最期の日 」
(11 F議員の場合(2nd) )
パンケーキは……メイプルシロップを掛けていた。
一周、二周、メイプルシロップを置くと、
「あと十二時間ですね。」
「ん?...
#小説 「 #天皇制最期の日 」
(11 F議員の場合(2nd) )
パンケーキは……メイプルシロップを掛けていた。
一周、二周、メイプルシロップを置くと、
「あと十二時間ですね。」
「ん?」
「バレるまで。」
「そうですか。」
「だって、警察はもう動いてます」
本当ですか、
と言いそうになった。
が、警察との人脈豊富なパンケーキの言葉ならば、その通りなのだろう。
「明日は――」
パンケーキは、イチゴジャムを手にした。
「コレに染まります。」
イチゴジャムが、パンケーキの皿に散らばる。
「コレよりもっと、むごたらしい流れ方に」
「そうなってほしくはないですな」
「もう、避けられません。」
パンケーキは、血、もとい、ジャムだらけ皿を凝視する。
すると、
「食欲、なくなりました。」
と言い放ち、立ち上ががり、
「帰ります。」
パンケーキを呼び止めた。
「桜田門に伝えてください。」
「ん?」
「菊を心の底から嫌う者はいても、桜を心の底から嫌う者などいない。菊の茎は簡単に折れる、しかし、桜の幹を折れる者などいない、と。」
パンケーキは、ジャムだらけパンケーキ皿を押し付けてきた。
「あとは、任せます。」
と。
この皿、意外に重い。
パンケーキに肩を軽く叩かれる。
「菊の葬式、楽しみ。」
そして、パンケーキは去った。
このパンケーキ、どうしたものか。
洋風の菓子は、一口で頭痛が襲ってくる。
この重さは、致死量。
このパンケーキ、どうしたものか。
右隣の「シリアルに豆乳」が、
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