#小説 「 #天皇制最期の日 」 (5、 C氏の場合(後)。) 「……名刺でよろしいでしょうか。」 と差し出したるは、 「議員秘書さん、ですか。」 PMCの従業員は、敬礼。 いや、あんたら只のサラリーマンでしょ。 と思いつつも、 「はいっ、その通りであります。」 と、敬礼で返しちゃうお調子者気質。 だから、拾ってもらえたのだけど…… PMC従業員は下手に出た。 「東京方面は今、不安定な状況なので」 「ん?」 「ご存じないのですか。ニュースで……」 「遅刻するかどうか、クビになるかどうか、の瀬戸際で、間に合ったことが、きょう最大のニュースです。」 PMC従業員の頬がちょとだけ緩んだ。 ヨシっ。 「今、東京は武力衝突もありうる状態なので、不要不急の移動は……」 引き留めるつもりか、ならば、、、一計を案じる。 耳打ちをした。 「実はですね。神宮からの書簡を……」 「そういう事情ならば、仕方ないですね。」 PMC従業員は背筋を伸ばし、敬礼する。 「どうか、生きて帰ってきてください。」 やっと、乗れる。 小倉マーガリンパンにありつける。 …………あれ、お腹が、、、ドラムロール? #皇位継承 #天皇制 #名駅　#リニア中央新幹線